イモジェン・ローズ: ベストセラーの小説シリーズ『ポータル・クロニクルス』の著者。『ポータル・クロニクルス』は独立系の文学作品の中でカルト的人気を獲得し、年齢を問わず幅広い読者層に支えられている。免疫学者として働く傍ら、2010年に処女作を出版。現在は執筆活動に専念し、彼女にとって2つ目のシリーズとなる『ボンファイア学園クロニクルス』を執筆中。スウェーデンで生まれ、大好きなロンドンも含め、様々な土地での生活を経験。2001年よりニュー・ジャージー州に在住。自称エルメス中毒で、自他共に認めるカート・コバーンの大ファンである。買い物、旅行、映画鑑賞が大好きで、家族や友人、愛犬のチワワとの時間を大切にしている。


著者インタビュー


*この作品を書いたキッカケを教えてください。

―この作品には、私の著書『フォスティーン』の話に至る以前の物語が書かれています。ある日の夜、下の娘が宿題をする姿を見ていた時のことですが、娘は私の帽子を被ったままであるのをすっかり忘れて、宿題に没頭していました。たまたまカメラが手元にあったので、娘の写真を撮り始めました。本人は宿題に気を取られていて、私が写真を撮っていることに気付いていませんでした。この時の写真の一枚がすっかり気に入ってしまい、本の表紙に使いたいと思ったのです。丁度その時は『ポータル・クロニクルス』(日本語版も出版予定)を執筆中で、表紙のデザインはすでに確定していました。そこで、この写真を表紙のデザイナーに送って、表紙を作ってもらった時点で『フォスティーン』の執筆にとりかかりました。どのような物語になるかも分からないまま、とにかく書き始めました。『フォスティーン』が出版されると、読者から(担当者からも)、学園でフォスティーンに何があったのか知りたいという希望が寄せられたので、過去にさかのぼってボンファイア学園時代の物語を書くことにしました。この作品を書くキッカケとなったのは、娘が宿題をする姿を納めた一枚の写真なのです。


*作品の特徴やセールスポイントはどんな部分ですか?

―何の決まりごともないという点です。私は、超人には人間のような感情はなく(ある者もいますが)道徳観念もないものとしています。私たちが不道徳と思うようなことでも、ボンファイア学園では普通のことなのです。なので、フォスティーン(人間と悪魔の混血)は入学と同時に突然、全くの別世界に直面することになります。超人が持つ多様なパワーや、人間からパワーを隠しておかないといけないことなど、超人の抱える色々な問題について学ばないといけません。読者の皆さんも、先入観を捨てて、スリル満点の『ボンファイア・クロニクルス』の世界をお楽しみください。

 

*作品を書くうえで悩んだところは?

―原著は英語で書かれており、特に話の大筋を決めるということもなく、頭に浮かんだことを書くという執筆方法をとっています。執筆自体は容易なものでした。翻訳版には色々な苦労がありました。単に翻訳ができるだけではなく、作品や登場人物の魅力を引き出してくれる翻訳

者を探すことから始まりました。翻訳者として谷川智美さんに担当していただけて幸運でした。楽しく共同作業を進めることができました。また、作品が正確に翻訳されていることを確認すル必要もありました。私自身は日本語ができないので、ベータ版コンサルタント(川合メアリさんと中島伸さん)に、原著の意図が的確に伝わるように確認・編集をお願いしました。

 

*執筆にかかった期間はどれくらいですか?

―日本語版の出版までには約6ヶ月かかりました。

 

*Kindleで出すにあたって困ったことはありますか?

―あります!著書の電子書籍用のファイル作成は、アメリカの方がずっと担当していました。この方が日本語版のファイルを作成されたのですが、アップロードしてみたところ、特定の端末できちんと表示できないなど様々な問題が発覚(レビューによって判明)しました。谷川さんが色々と調査してくださり、電子出版のマニュアル本の著者でもある朝倉徹也さんにファイルの作成をお願いすることとなりました。朝倉さんのご協力のおかげで、改訂版をアップロードすることができたので、これで問題なく読んでいただけるかと思います。

 

*それでは、最後に読者の方へのメッセージをお願いします。

―私の作品を日本の皆さんにも読んでいただけるようになって、非常に嬉しく思っています。英語、ドイツ語、フランス語で大人気の作品なので、是非、読んでみてください。


*なぜ日本のKDPでだそうと思ったのですか?また他の国では出版されていますか?

―1年ほど前に、アマゾンが日本の出版プラットフォームをアメリカの作家も利用できるようにするというニュースを耳にしました。本書はすでに、ドイツ語、フランス語、スペイン語に翻訳されおり、日本の読者の皆さんにも楽しんでいただけると思ったので、日本語版も出版することにしました。

 

*電子書籍についてどう思われますか?

―電子書籍は大好きです。文庫一冊よりも軽量の端末で、何冊もの本を持ち歩けるのは素晴らしいと思います。

 

*Kindleで個人出版を目指す方にアドバイスをお願いします。

―出版の手順は心配せずに、とにかく本を書くことです。というのが、アメリカの作家の皆さんにいつも与えるアドバイスです。アメリカのKindleでの出版方法を学ぶのは簡単だからです。執筆を始めた当初は、自分自身でファイルの作成まで行っていました。でも、日本語版のファイル作成の大変さを経験したので、右も左も分からない場合は、誰かに手伝ってもらう方がよいかもしれません。ファイルのアップロードは簡単です。


*今後の予定について簡単に教えてください。

 

―英語で出版済みの著書の翻訳と、新作の執筆を平行して行っていく予定です。順調に行けば、来月中にはヤングアダルト系シリーズの『ポータル・クロニクルズ』の第一作の日本語版が出版される予定です。また、『イニシエーション』の続編となる『インテグレーション』の翻訳も近い将来に始められれば、と思っています。